滝壺で溺死

 ワイドショー番組などで、歯に着せぬ発言が人気の映画監督・井筒和幸。すっかりコメンテーターとして定着した感があるが、彼には、以前に自身が監督した映画『東方見聞録』の中でスタントマンを死亡させてしまい、業務上過失致死罪で書類送検されたという前歴がある。
 その事故が起こったのは1991年9月。スタントマンであった林健太郎は、重さ約8キロの鎧を着て両手を縛られまま人口滝壺に入れられた。水の量は腰の高さ程度だったといわれているが、林はその場で転倒してしまう。重い鎧と両手が拘束されていたため彼は起き上がることができず、また、スタッフの救助が遅れたこともあって、そのまま溺死してしまった。この事故により、『東方見聞録』は完成していたものの公開中止となり、井筒の所属していた事務所は資金難により倒産してしまった。
 遺族に賠償金が払えなくなってしまった井筒。後に李鳳宇が代表を務めるシネカノンの支援を受けて支払いを終えたといわれる。


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