フランク・リー・モリス（Frank Lee Morris 1926年9月1日生）［アメリカ・脱獄犯］
ワシントンD.C.生まれ。IQは133と言われている。
モリスは、幼い頃から里親に育てられる。13歳の頃に犯罪に手を染め、10代の後半に麻薬所持や強盗の罪などで逮捕される。
1960年1月20日、モリスはアルカトラズ連邦刑務所に護送される。アルカトラズ島は、アメリカ合衆国カリフォルニア州のサンフランシスコ湾内にある面積0.076km²の断崖の小島で、脱出不可能と言われていた。
モリスはアルカトラズに着いて間もなく、脱獄を計画した。その時、ジョン・エングリン、クラレンス・エングリンら2人もその仲間に加わっていた。
アルカトラズからの脱出は困難を極めるものだった。約2年間に渡ってモリスとエングリン兄弟はいかだと自分たちに似せた人形を作った。また、穴を掘る道具を盗んで、交替で穴を掘った。そして、1962年3月にようやく独房の裏手へと続く穴を掘ることに成功したのだった。
1962年6月11日の夜、その計画は実行された。掘った穴から脱出し、自分たちで作ったいかだで闇の中へと消えていった。翌朝、看守がモリスらの脱獄に気づく。直ちにFBIは大勢の捜査員を動員して、捜査を開始した。
その後、いかだの一部やエングリン兄弟の物であった防水バッグなどが発見される。しかし、モリスらの遺体は見つからなかった。
その脱獄事件から1年足らずしてアルカトラズ刑務所も閉鎖となった。
死体が見つかっていないにもかかわらず、FBIはモリスらがサンフランシスコ湾で溺死したと断定した。その理由として、彼らが強盗などの常習犯であったにもかかわらず、現在に至るまで一度も捕まっていないことが挙げられた。
しかし、アメリカのテレビ番組でモリスらの作ったイカダでサンフランシスコ湾を渡れる事が証明され、脱獄に成功したのではないかという意見も多い。
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